月別アーカイブ: 2018年8月

日本の資本主義はどこへ進むのか?

失われた20年とか30年という言葉も耳にすると日本の資本主義は、行き詰まった感があります。

一方でアメリカは世界一の経済大国の地位を維持しています。

日本の資本主義とは

そもそも日本の資本主義は西欧からの輸入であり、自国で培ったものではありません。マックスウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」にあるような宗教的な基盤は、日本にはありません。

明治維新以後、西欧に追いつけ、追い越せで発展を遂げたものであり、戦後の日本は経済大国となり、資本主義で最も成功した国の一つとなりました。

しかし、その日本の資本主義が、バブル崩壊、リーマンショック、デフレなど数々の壁にぶち当たり、先が見えなくなってきています。

アメリカ型を目指すべきか

一方、アメリカには、イノベーションを生み出す力があります。アマゾン、グーグルなどはその典型です。

日本がアメリカのように、イノベーションによる起業家の台頭で、再び再興することも可能性としてはありますが、アメリカのような多様性を受け入れる風土にない日本が、イノベーションでアメリカに匹敵するようになるのは、なかなか難しいのが現状です。

日本独自の資本主義を創造する

従って、日本はアメリカでもないヨーロッパでもない資本主義を創っていかなければなりません。もちろん、イノベーションによる起業家の台頭は必要ですが、それをバックアップする大企業や官僚たちの力も大切です。

もともと団結力の強い国民性なので、個の力が一つの目的に向かって、集結すれば、もの凄い力を発揮するのが我々日本人です。そのためには、それを引っ張るリーダーも必要でしょう。それにより、日本独自の資本主義を創りあげていくことができれば、日本が再び成長軌道に乗っていくことは不可能ではないでしょう。


考えるということ

考えるということは人間しかできない。AIでも学習能力はあるが、考えることとは異なる。人が考える事をやめると色々な弊害が起こる。考える事を止めるということは人であることを止めるということでもある。

しかし、人を自分の都合のよいように操作するために、考える事をやめさせようとする圧力は、色々な状況で起こる。

独裁政権による圧力

独裁政権といっても、国家だけでなく、会社や、アマチュアスポーツのような組織にも見られる。それは、マスコミでも最近、よく耳にする話だ。

圧力により、考えることを止め、正しいことは何なのかを考えずに、ただ、特定の人物に言いなりになり、命令には盲目的に従うことになる。

組織において、確かに命令に従わなければいけない状況は多いだろう。しかし、明らかに、従うべきではない、例えば、反社会的な行動についても、従ってしまうのは、人であることを止めるに等しい。

本当に強い組織は考える集団である

独裁的な方法でも、一時的には、良い結果が出るかも知れない。しかし、決してそれは長くは続かないし、どこかで大きく道を踏み外す危険がある。

会社で、何であれ、本当に強い組織には、優れたリーダーだけでなく、考える組織人達がいる。それが大きな力となって、組織は持続的に成長していくことができる。

また、本当に優れたリーダーなら、それこそが、組織を成長・発展させることであると、理解している。ただ、一時の勝負に勝てばいい、というものではない。

考えることは人を自由にする

多かれ少なかれ、考えることは、どんな人も持っている大切な能力であり、それは、最大限に活用しなければならない。世の中もそれによって、進歩していくのだ。

ただし、現実的には、それが許されない環境に身を置いている人たちや、考えることを自ら止めてしまっている人達も多くいる。そのような人たちを解放していくことは、リーダーと呼ばれる人達の重要な役目である。

そのような勇気ある行動により、組織や世の中はより良くなるのだ。