メーカーであれば、工場の整理・整頓は、生産性高める第一歩であることは、常識であり、この点で日本のメーカーはとても優秀です。
同様に、ホワイトカラーにおいては、知的生産性を高めるために、頭の中を整理・整頓しなければなりません。まず、それを行わないと生産性は一向に上がりません。
フレームワークの効用
学生時代のテストで、文章を書く場合であっても、いきなり、考えをまとめることなく、書き始める人よりも、まず、頭の中で考えをまとめて、書き始める人の方が成績はよかったはずです。
ビジネスの上で、この頭の中を整理・整頓するツールとして、様々なフレームワークというものが活用されています。
よく知られているものでは、SWOT分析、3C分析、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントなどがあります。
このような枠を使って、頭の中を整理することで、生産性を高めることができます。
形だけでは意味がない
しかし、このフレームワークだけを都合よく使用するだけで、それを使う目的や、趣旨をよく理解していなければ、あまり効果はありません。
フレームワークはコンサルティング会社等が開発したもので、とてもよく考えられ、シンプルにまとまっているので、使いたくはなるのですが、場合によっては、それを自社にアレンジする必要も出てくるでしょう。
フレームワークは、どの会社にでも使える汎用的なものですが、当然、個々の会社は状況は異なる訳で、それを無視して使用してはいけないということです。
考えをシンプルに磨きあげる
この頭の中の整理・整頓は、中々一朝一夕で身につくものではなく、そのような習慣を日頃から徹底して行なっていくことが必要です。
例えば、報告書をまず、A4一枚でまとめる、図解するなど、日頃の習慣で、頭の中を整理・整頓することができていれば、色々な状況で応用を効かせることができます。
自社にこのような習慣が根付いていなければ、コンサルティング会社の力を借りるなどして、知的労働のプロセスを見直すことも、必要になるでしょう。
それは長い目で見れば、自社の収益性を大きく高めることに繋がります。
日本は欧米と比較して、ホワイトカラーの生産性が低いと言われていますが、頭の中の整理・整頓が徹底されていないことも、その要因の一つと考えます。